マル、ニナッタ。

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悲しみが止まらないよ。

 

ぐわし。

トミーだよ。

 

最愛なる最愛なる先生が、お空の彼方にいってしまった。

だってさ、つい最近、まことちゃんハウスに急に行ってみようと思っていたんだよ。

なんだったら、徘徊していたら先生に会えるかな、って。

ほんで、トミーが行こうと計画していた日には、先生はもう召されていたんだ。

そして同時に気づいたんだ。

トミーは、なるべくこの世に愛する物、愛する者、はつくらないように生きてきて、好きはたくさんあるけれど、愛するものは極力避けて、だがしかし、愛さざるをえない物や人というのが世の中には出来てしまって、それはもう喪失感だよ。

先生の訃報を知って、しばらく動けなくて、くそっ、くそぅ、とかしか言ってなくて、何も手につかなくて、お部屋を掃除しようと思っていたのにさ。

言い訳ではないんだよ、部屋を片付けない言い訳ではないんだよ。

本当に、悲しみが、久しぶりに胸が張り裂けそうだったんだ。

この悲しみを、やり過ごすには、先生の作品をひたすら読み続けるしかない、てなって、大好きなわたしは慎吾を読み始めたのだけど、余計心臓がキュゥてなって、途中でシャワーしに行ったんだ。

そうしていると、若旦那が帰ってきて、普通にニコニコしていて、私は、しょんぼりしながら風呂から出て行って、先生がいなくなってしまった、と言ったら、それでも若旦那はニコニコしていて、まことちゃんのDVDを今宵の肴に用意していたんだよね。

本物の肴も魚で、秋刀魚とビールしながら、まことちゃんを観たんだ。

くれいじーだよね。

そして、笑ったんだ僕ら。

僕は怖かったんだ。

愛するものがなくなることが。

だから、クサクサ生きてきたんだ。

人生が喜びに満ちていて素晴らしかったら、自分がいなくなることも怖いじゃないか。

若旦那は、いつも、死が恐ろしいと言って布団を被っていたけれど、僕はそれを横目で見て、僕には関係ないや、と思っていたけど、関係したくなかっただけで、僕は逃げていたんだよな。

僕の人生はというと、なんだか急に10/28から人が変わったように穏やかな心の自分がいて、あいつのことやあいつのことを恨んでいた自分は全くいなくて、やけに落ち着いていやがったのさ。

どうしたのだろう。

本当に、どうしたのだろう、と不思議な気持ちだったよ。

その10/28に先生が亡くなっていたなんて。

僕の心のドロヘドロを、全部あの世に持っていってくれたみたいにさ。

僕は、いつか先生にバッタリ会うのが夢だったんだ。

この世では叶わなかった。

僕は夢を夢想して、ちぎっては投げちぎっては投げてきたんだ。

嗚呼、本当に。

本当に夢見ていたことまで叶わぬなんて。

 

そして、また僕の心の中はドロヘドロになったよ。

そして、このドロヘドロを二次元に転写するんだ。

僕は、いよいよ絵を描かなくちゃ。

描かなくちゃ、なんだ。

 

そして、今日、アメリカのお友達から、僕のためにタロットリーディングしてくれたお手紙が届いた。

その内容は、本当に僕の心の中だったんだ。

そのお手紙を読んでいる間、僕の中の細胞という細胞がザワザワして、背中に何か通ったようで、少し熱くなったんだ。

そうやって、僕の嘘を見透かしてくれる友人がいて、僕の細胞は逃げ場がなくてウヨウヨ動き出したんだ。

 

ワカッテ、イルノニネ。

 

僕も、マル、ニナッタ。